GoogleのPixelシリーズには、毎回ユニークなコードネームがつけられているのを知っていますか?

初代は「魚」、その後は「鳥」「猫」「犬」と変遷し、最新のPixel 10ではついに「馬」に! もはやスマホとは思えない進化を遂げています。

なぜこんなにユニークなネーミングが続くのか? その歴史を一緒に振り返ってみましょう!

初代Pixelはなぜ“魚”だったのか?

GoogleのPixelシリーズには、毎回ユニークなコードネームがつけられています。その始まりは、なんと「魚」でした。2016年に登場した初代Pixelは「Sailfish(バショウカジキ)」、Pixel XLは「Marlin(マーリン)」という魚の名前が使われていました。小さいモデルがSailfish、大きいモデルがMarlinと、魚のサイズ感で名前を決めていたようです。

続くPixel 2シリーズも「Walleye(ウォールアイ)」と「Taimen(タイメン)」という淡水魚の名前でした。これで「Pixelのコードネームは魚!」という流れができたかと思いきや、3世代目では「Blueline(ブルーライン)」や「Crosshatch(クロスハッチ)」といった、ややマニアックな魚の名前が登場します。このあたりから「Googleのネーミング基準って何?」とユーザーの間でもちょっとした話題に。

Pixel 4では「Flame(炎)」や「Coral(珊瑚)」といった名前がつけられました。一見、魚とは関係なさそうですが、実は「Flame tetra(フレームテトラ)」や「Coral trout(コーラルトラウト)」という魚がいるんです。もしかして、まだ魚縛りを続けたかったのかもしれませんね。

こうして、魚の名前を使い続けたGoogleですが、Pixel 5シリーズから徐々にそのルールを変えていきます。ここからは、まさかの動物シリーズが始まるのです。

鳥、猫、犬…変わるテーマのナゾ

Pixel 5aまでは「Barbet(バーベット)」という鳥の名前がついていました。そしてPixel 6では「Oriole(オリオール)」と「Raven(レイヴン)」と、完全に鳥シリーズに突入。これは「Googleはついに魚から鳥へ進化した!」とユーザーを驚かせました。

しかし、この流れも長くは続きません。2022年に登場したPixel 7では「Panther(パンサー)」と「Cheetah(チーター)」と、一気に陸上の猛獣へ。さらにPixel 8では「Shiba(柴犬)」と「Husky(ハスキー)」と、かわいい犬の名前が採用されました。もう「Pixelのコードネームに法則性なんてないのでは?」と思われても仕方ありません。

この変化の理由について、Googleは公式には明かしていませんが、「社内のネーミング会議で適当に決めている説」や「担当者の趣味説」など、さまざまな憶測が飛び交っています。ただ、実際に選ばれた動物を見ると「なんとなくカッコいい生き物」が基準になっているような気もしますよね。

そして、Pixel 9シリーズでは「Tokay(トカゲ)」「Caiman(カイマン)」「Komodo(コモドドラゴン)」と、今度は爬虫類にシフト。Googleのネーミング担当者は、もしかすると生き物図鑑をめくりながら決めているのかもしれません。

そして、最新のPixel 10では、さらなる新展開が待っていました。それは「馬」です。

最新Pixel 10は“馬”! Googleの遊び心とは?

最新のPixel 10シリーズでは、「Frankel(フランケル)」「Blazer(ブレイザー)」「Mustang(マスタング)」と、なんとすべて馬に関係する名前がつけられています。フランケルはイギリスの伝説的な競走馬、ブレイザーは特定の馬の品種、マスタングはアメリカの野生馬の総称です。Googleはここにきて、なぜ「馬」に目をつけたのでしょうか?

ひとつの可能性として、「スピード」を象徴する動物だから、という説があります。Pixelシリーズは毎年進化を遂げ、性能の向上をアピールすることが大事。馬は速さの象徴としてぴったりです。また、馬は歴史的に人間と深い関わりがあり、Pixelもまた多くの人に寄り添うスマホでありたい、という想いが込められている…かもしれません。

ちなみに、折りたたみモデルのPixel 10 Pro Foldには「Rango(ランゴ)」というコードネームがついています。これは2011年のアニメ映画『ランゴ』の主人公の名前であり、作中では西部劇のような世界観が描かれています。馬とカウボーイ、西部劇…ということで、ここでも馬のテーマを意識しているのかもしれませんね。

こうしたコードネームは、一般ユーザーにとって直接的な意味を持つものではありませんが、Googleの遊び心を感じられる面白い要素です。今後のPixelシリーズでは、どんなテーマが登場するのか? 次は「昆虫シリーズ」なんてこともあるかもしれませんね。

Source:Android Police