ASUSが新しく発表した「ROG Phone 9 FE」。でも、この「FE」って聞いて「え、Samsung?」って思った人、正解です。

実は「FE(Fan Edition)」はSamsungがずっと使ってきた名称。それをASUSが採用したことで、ちょっとした混乱が起きています。しかも、スペックを見てみると、これROG Phone 8 Proとほぼ同じじゃない?

一体、ASUSはなぜこの名前を選んだのか。もしかして、Samsungの勢いにあやかりたかった…?

ASUSの新機種「ROG Phone 9 FE」、名前がちょっとややこしい?

ASUSが発表した「ROG Phone 9 FE」、ゲーマー向けスマホとして注目されています。でも、多くの人が最初に思ったのは「え、Samsungのスマホ?」ということではないでしょうか。

なぜなら「FE(Fan Edition)」は、Samsungが長年使ってきたシリーズ名。Galaxy Note 7の頃からおなじみで、最近ではGalaxy Sシリーズにも使われています。だからこそ、「ASUSのスマホなのにFE?」と混乱する人が続出しています。

しかも、ちょっと不思議なのが、ASUSは24文字あるアルファベットの中から、あえて「FE」を選んだということ。他の2文字の組み合わせでもよかったのに、なぜSamsungのイメージが強い名前を使ったのでしょうか。

ASUSが正式にこの名称の理由を説明したわけではありませんが、もしかすると「FE=お手頃価格の高性能モデル」というSamsungのイメージを活用したかったのかもしれません。実際、このROG Phone 9 FEも、最新モデルより手頃な価格設定になっています。

とはいえ、スマホの名前でブランドイメージが左右されることもあります。例えば、もしAppleが「Galaxy Edition」なんて名前のiPhoneを出したら、どう感じるでしょうか。ちょっと違和感ありますよね。それと同じで、今回のASUSのネーミングも「Samsungと何か関係あるの?」と誤解を生む可能性があります。

ASUSの新スマホ、ROG Phone 9 FE。名前だけでちょっとした話題になっていますが、肝心なのは中身です。では、そのスペックを詳しく見ていきましょう。

スペックはROG Phone 8 Proにそっくり!?違いはどこ?

ROG Phone 9 FEのスペックをチェックしてみると、「あれ? これROG Phone 8 Proとほぼ同じじゃない?」と思う人が多いかもしれません。実際、スペック表を並べて比べてみると、似ているどころか、ほぼコピーと言ってもいいレベルです。

まず、搭載されているプロセッサはSnapdragon 8 Gen 3。これは最新のSnapdragon 8 Gen 3 Eliteではなく、ROG Phone 8 Proと同じものです。メモリは16GBで、ディスプレイも6.78インチのAMOLED。さらに、カメラ構成も全く同じで、50MPのメインカメラ、13MPの広角カメラ、5MPのマクロカメラ、そして32MPのセルフィーカメラを搭載しています。

バッテリー容量も5,500mAhで、充電機能も有線・無線両対応。さらに、背面のAniMe Matrixディスプレイも健在です。これだけ共通点があると、「ROG Phone 8 Proのリネーム版なのでは?」という疑問が湧いてきます。

ただし、価格はROG Phone 9 FEのほうが安く設定されています。しかも、現在のタイ市場ではROG Phone 8 Proと並んで販売されているのに、旧モデルのほうが高いという謎の現象が起きています。これでは、わざわざ古いモデルを選ぶ人は少なくなりそうです。

要するに、ROG Phone 9 FEはROG Phone 8 Proの「名前を変えてお得にしたバージョン」と考えていいかもしれません。もし「最新のROG Phoneが欲しい!」と思っている人がいたら、9 FEではなく、ROG Phone 9 Proをチェックしたほうが満足できるかもしれませんね。

「FE」ってSamsungのイメージだけど…ASUSの狙いは?

ASUSが「ROG Phone 9 FE」という名前をつけた理由については、はっきりした説明はありません。でも、あえてSamsungのイメージが強い「FE」を使ったことで、マーケティング的な狙いがあるのでは? と考える人も多いようです。

まず、「FE」という言葉は、Samsungファンの間では「高性能だけどお手頃価格のモデル」という印象があります。実際、Galaxy SシリーズのFEモデルは、上位機種に近いスペックを持ちつつ、価格が抑えられているのが特徴です。ASUSも、ROG Phone 9 FEを「お手頃価格のゲーミングスマホ」として打ち出したかったのかもしれません。

また、話題性を狙った可能性もあります。「ROG Phone 9 FE」と聞いて「え、Samsungのスマホ?」と興味を持つ人がいるのは確かです。SNSやニュースで話題になれば、それだけで無料の宣伝になります。

ただし、この戦略が吉と出るか凶と出るかはまだ分かりません。Samsungファンからすれば「FEはSamsungのものじゃないの?」と違和感を覚えるかもしれませんし、ASUSファンの中にも「ちょっと紛らわしいな…」と感じる人がいるかもしれません。

いずれにせよ、ROG Phone 9 FEは名前だけで注目を集めることに成功しました。あとは、ゲーミングスマホとしての実力が評価されるかどうかがカギになりそうです。

Source:Digital Trends