AMDが発表した次世代GPU「RDNA 4」、実はノートPC向けのモデルは当分出ないみたいです。え、そんな…!

デスクトップ向けにはすでに発表されているものの、ノートPCには搭載予定なし。とはいえ、AMDは「可能性はゼロじゃない」と含みを持たせています。

その代わり、Ryzen APUの進化が加速中で、「Strix Point」や「Strix Halo」なんて期待の新モデルも登場。この流れ、一体どうなる…!?

デスクトップ特化! RDNA 4の現状とは?

AMDが発表した次世代GPU「RDNA 4」ですが、ノートPC向けのモデルはしばらく登場しないことが明らかになりました。どうやらAMDは、今回のRDNA 4シリーズをデスクトップ向けに特化させる戦略を取っているようです。これまでの流れからすると、ノートPC向けのバリエーションが出てもおかしくなかっただけに、ちょっと意外ですね。

現在、AMDが正式に発表したRDNA 4の製品は、「Radeon RX 9070」と「Radeon RX 9070 XT」の2種類。どちらもミドルからハイエンド向けのデスクトップGPUとして登場し、NVIDIAのRTX 5070シリーズと競合するポジションになりそうです。ただし、発売時期はまだはっきりしておらず、2024年3月頃になるのではないかと予想されています。

今回、ノートPC向けのRDNA 4が見送られた背景には、AMDの製品戦略が関係しているようです。特に最近のAMDは、単体のGPUよりも「APU(CPUとGPUが一体化したもの)」に力を入れており、ノートPC市場ではAPUの性能を上げることで戦っていくつもりなのかもしれません。事実、AMDの最新APUにはかなり高性能なグラフィックス機能が搭載されていて、「これなら外付けGPUなしでもイケるのでは?」と思わせるほどの進化を遂げています。

とはいえ、やはりゲーミングノートPCでハイエンドな性能を求める人にとっては、単体GPUの存在は重要。AMDが今後ノート向けRDNA 4をどうするのか、まだわからないものの、しばらくはNVIDIAの独壇場になりそうですね。

ノートPC派にはつらい… でもAPUが進化中!

「RDNA 4のノート向けモデルはしばらく出ない」と聞いて落胆した人もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください! 実は、AMDの最新APUがものすごい進化を遂げているんです。これなら単体GPUがなくても、十分にゲーミング性能を発揮できる可能性があるんですよ。

現在、AMDが力を入れているのが「Strix Point」と「Strix Halo」という2つの新しいAPUシリーズです。特にStrix Haloは、最大40基の演算ユニットを搭載しており、これまでのAPUとは比べものにならないほど強力。これにより、軽めのPCゲームなら専用GPUなしでも快適に動作するレベルに到達しているんです。

実際、AMDの担当者も「Strix Haloは、単体GPUと組み合わせる必要がないくらいの性能を持っている」とコメントしています。これが本当なら、「ゲーミングノートPC=単体GPU必須」という常識が変わるかもしれませんね。もちろん、超ハイエンドなゲームを最高設定でプレイするにはまだ単体GPUが有利ですが、ミドルクラスのゲーミング環境ならAPUでも十分戦える時代が来ているのかもしれません。

さらに、AMDの最新APUはAI処理にも強く、ゲームだけでなくクリエイティブ用途やAI活用の作業にも向いています。動画編集や画像処理、AIアシスタントを使った作業など、さまざまな用途で活躍する可能性が高いんです。これなら、ゲーマーだけでなく、クリエイターやエンジニアにとっても魅力的な選択肢になりそうですね。

とはいえ、やっぱり「NVIDIAの新しいRTX 50シリーズと組み合わせたゲーミングノートが欲しい!」という人も多いはず。実際、いくつかのメーカーはStrix Point APUとRTX 50シリーズを組み合わせたノートPCを開発しているようです。価格は2,000ドル(約30万円)以上とちょっとお高めですが、性能を考えれば納得の価格かもしれませんね。

未来の展望は? AMDの戦略を読み解く

今回、AMDはRDNA 4をノートPC向けには展開しない方針を取っていますが、今後もずっとそうなのかはまだわかりません。実際、AMDは「将来的にはノートPCにもRDNA 4を展開する可能性はある」とコメントしており、その形としてはAPUに統合する方向が濃厚になっています。

これまでのAMDの動きを見ると、APUの進化に力を入れつつ、単体GPUの開発にも一定のリソースを割いていることがわかります。特にデスクトップ向けのRDNA 4では、新しいFSR 4(AMDの画像補正技術)が導入され、これまで以上に滑らかで美しい映像体験を提供できるようになっています。もしこれがAPUにも組み込まれれば、ノートPCでもより高品質なゲーム体験が可能になるかもしれませんね。

また、AMDがRDNA 4のノート向けモデルを出さない背景には、ライバルであるNVIDIAの動向も影響している可能性があります。NVIDIAは今年、RTX 5080や5090といったハイエンドGPUをリリース予定で、価格も999ドル(約15万円)からとかなり強気の設定です。こうした流れの中で、AMDはあえてノート向けGPUにリソースを割かず、APUの強化で市場を攻める戦略を選んだのかもしれません。

一方で、ノートPC市場が求めているのは「バランスの取れた性能と省電力性」です。単体GPUはどうしても発熱や消費電力が大きくなるため、バッテリー持ちや静音性を重視するユーザーにとってはAPUのほうが魅力的に映ることもあります。特に、薄型で高性能なノートPCを求める層には、APUの進化は大きなメリットになるでしょう。

それでもやっぱり、ゲーミングノートPCの最前線ではNVIDIAが圧倒的な存在感を放っています。AMDがこの状況をひっくり返すには、次世代のAPUでどこまで単体GPU並みの性能を実現できるかがカギになりそうですね。今後の展開に注目しましょう!

Source:TechSpot